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春色の汽車〜いすみ鉄道

松田聖子の歌に「赤いスイートピー」という歌がある。
その歌に「春色の汽車に乗って〜」という一節がある。
その歌を聴くと、パステル調の淡い暖色の景色の中をトコトコと走って来る小さな汽車(或いはローカル線の気動車)を思い浮かべてしまう。

ある日、新聞を読んでいたら、そんなイメージにぴったりくる写真が掲載されていた。

写真に写っていたのは、千葉県の大原と上総中野を結ぶいすみ鉄道というローカル線の気動車の車両で、黄色い車体に緑のラインが入っている。
その柔らかい色の車両が黄色い菜の花越しにトコトコと走っている。
「汽車」と言えば蒸気機関車かもしれないけど、ローカル線を走る気動車も広義の汽車と言えば言えるかもしれない。
いや、言えなくても、そこは何とか許してほしい。


【産経新聞に掲載されていた写真】

場所は手前が城見ヶ丘駅、向こうが大多喜駅という辺りで、写真の大半が菜の花で埋まっている。

黄色い菜の花と黄緑の葉っぱが手前で淡くピントをぼかして、その向こうでピントを合わせた黄色い車両が写り、その向こうには線路がカーブを描いて曲がっていく。

行き先表示が大原になっているから、手前に向かって走って来ているのがわかるが、何となくカーブの方に向かって菜の花の中に消えていきそうにも見える。その方がロマンチックのような感じがする。

大半が黄色で彩られた写真の中をトコトコと走る「春色の汽車」の中には、「赤いスイートピー」の中の初々しいカップルがまだ手も繋げずにドキドキしながら乗っているのかもしれない。

日常の中に埋もれて、ロマンチックもへったくれもないおっさんも、「春色の汽車」に乗って菜の花を見に行こうと思い立つ。

もっとも、新聞の写真を見たのは2年前なのに、今頃になって見に行こうなどという自分の愚鈍さに呆れかえるが、新聞に写真が掲載される、そのまさに前日に小湊鉄道のトロッコ列車に乗って、小湊鉄道沿線の菜の花を鑑賞して、さらにいすみ鉄道の国吉まで行って駅弁を食べて来ているから、タイミングが悪いだけとも言える。

2年前のあの日、行く前にこの記事を見ていたら、国吉への行き帰りに寄ったのに。

何はともあれ、とりあえず行ってみようということになって、4月1日早朝秋葉原で電車を待つ。
秋葉原からは、7時32分発の安房鴨川行きの特急新宿わかしおという新宿発の特急列車に乗って、いすみ鉄道始発駅の大原まで行く。


【秋葉原に到着する特急新宿わかしお】

日曜日の行楽地への朝の特急というのに、乗車率は30〜40%程度で閑散としている。
秋葉原、錦糸町、船橋、千葉と止まったのに、乗客はあまり増えない。

8時54分、のんびりした気分で大原に降りると、結構な人数が降りてくる。
あれ?これはみんないすみ鉄道に行くよな?接続列車の急行の座席足りないだろ?と焦る。

3年前に来た時は指定席に乗ったけど、今回は指定席取れないかな?と不安になって、スルスルスルッと人波を抜けていすみ鉄道の駅に着いて切符を買おうとすると、今日は自由席のみとのこと。

それなら、並ばずに券売機で買った方が、乗車口の行列に早く並んでより良い席を選べたものをと激しく後悔しながら列に並ぶと、座れるか座れないかは微妙な感じの人数。


【混雑する大原駅 左が急行右がキハ20 1303】

3年前に来た時の3倍の人数は少なくともいる。
いや、4倍?5倍かもしれない。
それでも、列が進み中に入ると後ろ向きとはいえ、窓側の席に座れる。

相席は高校生くらいのいかにも鉄オタな少年と、やはりその筋のオジさん。
車内は混んで来て立ってる乗客もいるのに、もう一つの席は埋まらない。
他にも、ひとつだけ空いてるところは、立ち客にひとり客がいないせいか埋まらない。

結局、埋まらないまま定刻9時10分に急行は発車し、車窓の案内が始まる。
桜並木が近づいたり、池が近づいたりするたびに案内が始まり、挙げ句の果てには渡辺正行の実家の焼鳥屋さんまで案内する。

急行は各駅停車と同じ速度で走り、二つ目の停車駅国吉に9時26分に到着する。
国吉には今時懐かしい駅弁の立ち売りがいる。
以前は国吉で10分くらい停車していたので、ホームに出て駅弁を買えたが、今は1分ほどしか停まらないので、車内から立ち売りのおじさんに声をかけて一番人気の「たこめし」を購入。
しかし、この列車は窓が開くので、窓を開けて駅弁を買った方が、より雰囲気が出てよかったのにと後悔する。

駅弁は他にも何種類かあるが、一番人気の「たこめし」は早い時間に売り切れることが多いようで、小湊鉄道経由でのんびり来ると売り切れていたりする。


【一番人気のたこめし】

急行は1分の停車で9時27分に発車し、10分走るとお目当ての城見ヶ丘に9時37分に到着する。

20180401090739 (4).jpg
【大多喜方面に走って行く急行 車両はキハ28】

城見ヶ丘では数人降りたが、みんな写真を撮りに撮影スポットらしき方向に行く。
自分は9時43分発の各駅停車大原行きの列車の写真と動画を撮るために駅に残っていたら、新聞に載っていた黄色い車両「春色の汽車(いすみ350型)」がやってきた。
駅からの撮影だと、菜の花が充分に活かせた写真や動画は撮れないが(腕もないけど、、、)、一本だけ散らずに残っていた桜とわずかな菜の花で、それなりに春っぽい感じにはなった。


【桜と菜の花と「春色の汽車」】

いすみ350型を見送ると、駅を見下ろす線路と交差する陸橋に向かい、次の10時15分発の大多喜行き各駅停車を待つ。

駅を見下ろし桜の入る位置で列車を待っていると、大原方面から旧国鉄気動車風新車のキハ20がカーブを曲がってやってくる。


【昭和のローカル線気動車感に満ちあふれるキハ20】

塗装は国鉄気動車標準色という赤とクリームのツートンカラーの可愛い車両で、ローカル線にはピッタリの車両だ。
昭和の昔にはローカル線の気動車と言えばこの塗装だったが、今は見ることもなくなり寂しい限り。

キハ20を見送って駅に戻ると、国吉で買った「たこめし」をベンチで頬張る。
中身はたこめしと唐揚げ、玉子焼き、きゃらぶき、漬物、さんが焼きと地元の食材が入っている素朴さが嬉しい駅弁で、もちろん味も美味しい。

さんが焼きはテレビドラマ「孤独のグルメ」の浜金谷のアジフライの回に登場した、房総名物「なめろう」を焼いたもので、これが入っているというのも気が利いている。


【たこめしの中身 大葉にまとわれているのがさんが焼き】

機嫌良く駅弁を食べていると、駅の横にマイクロバスが停車する。
見ていると、60代、70代の老人10数人がカメラを手に降りて来て、撮影スポット方面に歩いて行く。
どうやら、高齢撮り鉄の集団らしく小1時間ほど写真を撮って、またマイクロバスに乗り込んで何処かへ行った。
こうやって、車で移動する撮り鉄はまったく鉄道にお金を落とさない。
下手すると、沿線にもお金を落とさない。
中には、菜の花を踏み、立入禁止の場所に入り迷惑だけかけて帰る撮り鉄もいるから困りものだ。

「たこめし」を食べ終わり、弁当のカラをしまおうとしたら、ゴミ箱が設置されていたので、ありがたく捨てさせていただく。

次の11時03分発の大原行き急行はホームから撮ることにして待っていると、大原から9時10分に乗った急行が上総中野まで行って折り返してやって来る。
今度は、さっきと停車位置が違い、2両目がホームからはみ出している。
後ろのドアからは乗降できないので不自由はないが、ホームにちゃんと停められるスペースがあるのに何故はみ出すかはわからない。


【大原方面に走り去る急行 車両はキハ52】

急行を見送り、さっきの陸橋を見上げると、さっきのベストポジションは既に取られている。
時刻表を見ると、さっきの黄色い列車いすみ350型が大原から戻ってくる。
端からでもいいから上から撮りたいので、陸橋に行ってみると、2番目に良さげな場所がちょうど空く。
しめしめとにんまりしながら待ち構えると、黄色い列車がカーブを曲がってやってくる。
のどかな田園風景の中をトコトコとやってきて、トコトコと走っていく。


【大原から戻ってきた「春色の汽車」】

オジさんが3人乗って、オバさんが4人降りた黄色い列車を踏切で若い男女の3人組が楽しそうに見送っている。


【春色の汽車・いすみ鉄道城見ヶ丘駅にて2018/04/01】

撮影も小旅行も堪能したので12時前だけど帰路に着く事にする。
土曜日なら時間に余裕があるけれど、翌日が仕事の月曜日だと早く帰りたい。

陸橋から降りて道なりに遠回りして駅へ向かうと、ホームセンターが見えてきたのでトイレを借りる。
大便所を覗くと、水洗風汲取式のトイレで驚く。
東京からわずかな距離なのに、意外に房総は開けてないところが多い。
いすみ鉄道、小湊鉄道沿線のみならず、20年くらい前までは内房線の駅でもボットン便所でびっくりしたことを思い出す。

駅へ向かっていると老人撮り鉄を乗せてきたマイクロバスが片側一車線の道路に停まっている。
老人撮り鉄達もちょうど乗って帰るところだったらしい。
金は落とさず迷惑駐車をし、地元に何も貢献せずに帰って行く老人撮り鉄の背中に、心の中で「いいかげんにしなさい」とビートきよし師匠のお馴染みのツッコミを入れる。

「ダンカン、バカヤロー!」とか「コマネチっ!」なんて、春の穏やかな季節には不似合いな、しかし、春先に一定数出没するこの季節特有の精神状態の人々だったら喚いても不思議のないビートたけしのギャグを心でそっと呟きながら、駅で帰りの列車を待っていると、黄色い列車だけどいすみ300型という正面の窓の大きめの車両がやってくる。
2両編成で後ろの車両に乗ったらロングシートだったので、後ろはいすみ350型だったのかもしれない。


【やってきたのはいすみ300型】

席は満席で座れなかったが、国吉に着いたら席が空く。
席に座って発車を待っていると、駅弁売りのおじさんが車内に入ってきて販売を始める。
正午を過ぎたばかりという時間のおかげでたこめしがまだ残っていたので、カミさんの分と合わせて二つ買う。
次に駅弁売りのおじさんに声をかけたおばさんもたこめしを注文すると無情にも売り切れと言われている。
自分の購入分で最後だったので、ギリギリで買えてラッキーだったけど、おばさんには申し訳ないなあと思いながら、しっかりと駅弁を抱える。

列車が終点の大原駅に着くと、列車待ちの行列ができている。
少なく見積もっても30人くらいはいたので、日曜日の12時45分発に乗るにしては多く思える。
東京の隣の千葉とはいえ、この時刻の列車に乗って観光に向かうと、大原に戻るにせよ、上総中野から小湊鉄道で五井に向かうにせよ、帰りはけっこう遅くなるから、翌日の月曜日のことを考えるとちょっと辛い。
もっとも、観光は車窓からだけにすれば上総中野着13時55分、上総中野発の小湊鉄道14時04分に乗れば五井には15時15分に着くから、夕方には都心に着ける。
千葉市から市川市までの県内だとさらに早いから、いすみ鉄道と小湊鉄道を直通して車窓観光に徹すればちょうどいい。

行列は意外にも若い女の子中心だったので、体力的には元気が有り余っていそうなので、やっぱり駅で降りて観光もするのかもしれない。

大原で接続列車に乗ると、程よい疲れと春先の気候のせいでうつらうつらとしながら、春色に彩られたいすみ鉄道を後にする。
今度は、大原駅近くの孤独のグルメに出た食堂に行ってみたいなと思いつつ。

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