下町情緒ぶち壊し〜令和3年の柴又を歩く
柴又といえば、東京の下町の代表のような町だと言っても過言ではない。
何と言っても渥美清の代表作「男はつらいよ」の知名度は大きい。
ある程度の年齢以上の世代はもちろん、若い人にもけっこう知られている上に熱心なファンまでいる。
そんな柴又は「男はつらいよ」の主人公寅さんこと車寅次郎が産湯をつかったという帝釈天の参道を中心に賑わい、映画のファンが映画の雰囲気を求めてやってくる、下町情緒溢れる町だ。
柴又へのアプローチは京成金町線柴又駅で、この駅前も映画の中で何度も登場して、下町情緒を存分に醸し出していた。
【路線図かと思ったら寅さんの顔】
しかし、今回久々に柴又を訪れてみたら、駅前はガラッと変わって小綺麗な建物が低層とはいえ駅前広場に立ち並び、広々と空が見えた駅前の景色が狭苦しくなって、下町情緒がぶち壊しになってしまった。
【改札手前で異変に気づく】
改札を抜けるといきなりTULLY's coffee、一軒置いてコンビニ。
今川焼きの三河屋は新しい建物に入っているが、立飲みのコーヒー屋、立ち食いそば屋、タバコ屋は姿を消している。
【ここは何処?わたしは誰?と寅さんが言ってるような気がする】
ちょっと目を離していたら激変と言っていいような変わりよう。
もうちょっと目を離していたら、バルだとか小洒落たイタリアンとか、柴又プリンなんてのもできてしまっていたかもしれない。
仮にそんな事態にでもなってしまって、当時のキャストが揃って映画を撮るとしたら、どんなことになるだろう?
寅さん
「さくら、ちょいと出てくるぜ。昼メシは要らねえからな。」
さくら
「もうすぐお昼なんだから、食べてから出かければ?」
寅さん
「いや、ちょいとね、駅前でパスタでも食べて、その後お茶でもしようかと思ってんだ。駅前のコーヒー屋のキャラメルラテが美味いんだよ、これが。」
さくら
「帰りが遅くなるようならメールしてね。今夜はラムチョップのオレンジソテーよ。」
寅さん
「おう、わかったよ。プリンバウムでも買って帰るから楽しみにしてな。」
なんてことになるかもしれない。
というわけで、昭和の頃の寅さんを偲ぶには、少なくとも駅前は昭和の面影の欠片も見当たらない。
それでも駅からすぐそこの参道の町並みや帝釈天は、年代の移り変わりでモデルになったいくつかの店と共に健在なので、映画の雰囲気を感じることはできる。
【さすがにここら辺は昔とあまり変わらない】
参道の店の人達も白衣が多く、Tシャツやバンダナなんて人は見かけない。
太宰府天満宮や厳島神社の参道みたいにスタバなんかできたら興醒めも甚だしいが、今のところは無事だ。
信号を渡ってから、帝釈天までは高層の建物も無く空が広い。
木造の建物が軒を連ね、温かみのある風景に寄与している。
帝釈天も佐藤蛾次郎が叩いていた鐘のある鐘楼も健在で、昭和の雰囲気を保っている。
【蛾次郎が叩いていた鐘】
駅前さえ、昔の雰囲気を残してくれればと強く思う。
駅を降りた瞬間にガッカリするのはどうしたって否めない。
雑然としてガヤガヤした駅前の雰囲気が良かったのに、スタイリッシュな方向を目指して失敗しているところが情けない。
【引き気味で撮ってみると周囲との違和感ハンパない】
耐震性だとかいろいろあるにせよ、予算の範囲内でもう少し上手いことできたろう?
「ビフォーアフター」なんかとコラボして匠にお願いした方が良かったよなあ。
問題は匠に寅さんの格好をさせかねないスタッフなんだけどね。
動画にしてみました。
↓
何と言っても渥美清の代表作「男はつらいよ」の知名度は大きい。
ある程度の年齢以上の世代はもちろん、若い人にもけっこう知られている上に熱心なファンまでいる。
そんな柴又は「男はつらいよ」の主人公寅さんこと車寅次郎が産湯をつかったという帝釈天の参道を中心に賑わい、映画のファンが映画の雰囲気を求めてやってくる、下町情緒溢れる町だ。
柴又へのアプローチは京成金町線柴又駅で、この駅前も映画の中で何度も登場して、下町情緒を存分に醸し出していた。
【路線図かと思ったら寅さんの顔】
しかし、今回久々に柴又を訪れてみたら、駅前はガラッと変わって小綺麗な建物が低層とはいえ駅前広場に立ち並び、広々と空が見えた駅前の景色が狭苦しくなって、下町情緒がぶち壊しになってしまった。
【改札手前で異変に気づく】
改札を抜けるといきなりTULLY's coffee、一軒置いてコンビニ。
今川焼きの三河屋は新しい建物に入っているが、立飲みのコーヒー屋、立ち食いそば屋、タバコ屋は姿を消している。
【ここは何処?わたしは誰?と寅さんが言ってるような気がする】
ちょっと目を離していたら激変と言っていいような変わりよう。
もうちょっと目を離していたら、バルだとか小洒落たイタリアンとか、柴又プリンなんてのもできてしまっていたかもしれない。
仮にそんな事態にでもなってしまって、当時のキャストが揃って映画を撮るとしたら、どんなことになるだろう?
寅さん
「さくら、ちょいと出てくるぜ。昼メシは要らねえからな。」
さくら
「もうすぐお昼なんだから、食べてから出かければ?」
寅さん
「いや、ちょいとね、駅前でパスタでも食べて、その後お茶でもしようかと思ってんだ。駅前のコーヒー屋のキャラメルラテが美味いんだよ、これが。」
さくら
「帰りが遅くなるようならメールしてね。今夜はラムチョップのオレンジソテーよ。」
寅さん
「おう、わかったよ。プリンバウムでも買って帰るから楽しみにしてな。」
なんてことになるかもしれない。
というわけで、昭和の頃の寅さんを偲ぶには、少なくとも駅前は昭和の面影の欠片も見当たらない。
それでも駅からすぐそこの参道の町並みや帝釈天は、年代の移り変わりでモデルになったいくつかの店と共に健在なので、映画の雰囲気を感じることはできる。
【さすがにここら辺は昔とあまり変わらない】
参道の店の人達も白衣が多く、Tシャツやバンダナなんて人は見かけない。
太宰府天満宮や厳島神社の参道みたいにスタバなんかできたら興醒めも甚だしいが、今のところは無事だ。
信号を渡ってから、帝釈天までは高層の建物も無く空が広い。
木造の建物が軒を連ね、温かみのある風景に寄与している。
帝釈天も佐藤蛾次郎が叩いていた鐘のある鐘楼も健在で、昭和の雰囲気を保っている。
【蛾次郎が叩いていた鐘】
駅前さえ、昔の雰囲気を残してくれればと強く思う。
駅を降りた瞬間にガッカリするのはどうしたって否めない。
雑然としてガヤガヤした駅前の雰囲気が良かったのに、スタイリッシュな方向を目指して失敗しているところが情けない。
【引き気味で撮ってみると周囲との違和感ハンパない】
耐震性だとかいろいろあるにせよ、予算の範囲内でもう少し上手いことできたろう?
「ビフォーアフター」なんかとコラボして匠にお願いした方が良かったよなあ。
問題は匠に寅さんの格好をさせかねないスタッフなんだけどね。
動画にしてみました。
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JUGEMテーマ:東京
- 2021.05.27 Thursday
- 葛飾区を歩く
- 15:40
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- by ジョニー大倉山